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事業戦略の7つのフレームワーク!|それぞれの長所と短所、注意点まで詳しく解説

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2023.10.26
  • コンサルティング

フレームワークを利用すれば、経営戦略の策定や分析の効率が飛躍的にアップします。

しかし、多数のフレームワークが存在するため、どれを使うべきか迷っている経営者も多いことでしょう。

ここでは、事業戦略に役立つフレームワークや、活用する際の注意点を解説していきます。

事業戦略の策定に役立つフレームワークとは?

クォリティーの高い事業戦略を策定するには、社内外のさまざまな情報を分析しなければなりません。

この分析に有用なものが、ここで紹介する「フレームワーク」と呼ばれるものです。

ビジネスにおけるフレームワークとは、分析や意思決定などを滑らかに行うための枠組みです。

3C分析やSWOT分析などが有名ですが、目的別に色々なフレームワークが存在しています。

フレームワークを利用するメリットと必要性

事業戦略の策定にフレームワークを利用すると、主に以下のようなメリットが生じます。

・思考時間が短縮される
・何から考えるべきか分かりやすくなる
・アウトプットの漏れやブレを防げる

自社に対するイメージは人によって様々であるため、複数人で事業戦略を考えると全体をまとめるのが困難です。

また、日によって分析結果が変わったり、重要な内容を見過ごすなど、アウトプットに漏れやブレが生じることもあり得ます。

その点、フレームワークを活用すると誰でも同じ流れで分析できるので、漏れやブレを防ぎながら一貫性・整合性のある戦略を立てやすくなります。

特にここで紹介するフレームワークは視覚的にも分かりやすいので、社内で情報共有するにも役立ちます。

代表的な7つのフレームワーク!それぞれの強みと弱み

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ここからは、事業戦略に関する代表的なフレームワークを紹介します。

各フレームワークの長所・短所を確認した上で、自社に最適なものを選びましょう。

SWOT分析

SWOT分析は、自社を取り巻く環境の分析や、自社の強み・弱みの把握に役立つフレームワークです。

具体的には「強み・弱み・機会・脅威」の4つの項目に分けて、以下のような形で分析します。

このSWOT分析を利用すると、自社の状況を客観的に判断できるようになります。

また、各項目においても社内で議論をすれば、意思統一や共有もスムーズに進められます。

ただし、SWOT分析はすべての要素を分類する必要があります、

場合によっては実情と異なる結果になる恐れもあります。

例えば、強みと弱みの両方の側面をもつ要素は分類し難いので、ほかのフレームワークと組み合わせながらうまく活用することをおすすめします。

3C分析

内部環境や外部環境を簡単に分析したい際には、3C分析の活用が適しています。

3C分析では以下の3つの項目に分けて、それぞれに該当するものを書き出していきます。

・自社(Company)…他社にはない強みと、無視できない弱みを記載する。
・顧客(Customer)…顧客の性別や年齢、価値観などを記載し、ターゲット層を洗い出す。
・競合(Competitor)…競合の強みや弱み、市場でのシェア、社会的評価などを記載する。

3C分析はシンプルなフレームワークですが、新事業の方向づけやマーケティング戦略の策定時にも役立ちます。

ただし、顧客や競合の状況が頻繁に変化する際は、こまめに内容を見直さないと効果的な戦略を打ち出せません。

流動的な要素が多い場合は、上記のSWOT分析と組み合わせることが適切です。

2つの分析結果を組み合わせると、流動的な要素も含めた形で自社の状況を把握できるようになります。

VRIO分析

SWOT分析や3C分析で「自社の強み」を記載するときに、希望的観測を入れがちです。

「この部分が優れていたら良いのに」と感じる部分を強みに含めると、自社の状況を客観的に分析することが困難になります。

そこでぜひ利用したいフレームワークが、VRIO分析と呼ばれるものです。

VRIO分析では、保有する経営資源や能力が以下の4つに該当するかどうかで、自社の本当の強みを見極めます。

例えば、ある経営資源が上記のすべてに当てはまる場合は、競争優位性が高い(=自社の強み)と判断できます。

ただし、事業によっては対象価値や希少性が大きく変動するので、VRIO分析はすべての業界・業種で活用できるフレームワークではありません。

また、技術革新が起こると模倣可能性も変化するので、VRIO分析は度々実施しなければなりません。

PEST分析

ここで解説するPEST分析は、マクロ環境(自社で統制できない外部環境)の分析に役立つフレームワークです。PEST分析では「政治・経済・社会・技術」の4つの項目に分けて、自社に影響する外部環境を見極めるものです。

比較的わかりやすいフレームワークですが、PEST分析にも注意しなければならない欠点があります。

例えば、輸出業を行っている企業では、莫大な種類のマクロ環境が存在するので、関係する国の法律や規制ばかりか、文化や為替レート、予期せぬ災害・犯罪など、すべての要素を書き出すことは困難極まりありません。

また、各要素の影響度も計り知れないので、マクロ環境の種類があまりにも多い場合は別のフレームワークと組み合わせなければなりません。

ファイブ・フォース分析

外部環境の中でも「競合」を分析したい際には、ファイブ・フォース分析が有効です。

ファイブ・フォース分析では、5つの項目を以下のような形で整理することで、自社の優位性や状況を分析します。

○主な分析内容
・新規参入業者…どんな企業が参入してくるか、参入するハードルは高いか
・代替品…どのような代替品があるか、代替品はどれくらいあるか
・買い手…買い手とはどのような関係性か(主に交渉力)
・売り手…売り手とはどのような関係性か(主に交渉力)
・競合他社…業界内ではどんな競争があるか、何が競争要因になっているのか

ファイブ・フォース分析は市場参入・撤退の判断にも利用できます。

しかし、これまで紹介したフレームワークに比べるとやや複雑です。

また、代替品や競合が多い業界では、分析するために多くの情報を収集しなければなりません。

また、外部環境が頻繁に変化する業界では、分析結果も短期間で変化することのでちゅいがが必要です。

4P分析

次に紹介する4P分析は、マーケティング戦略の分析に利用できるフレームワークです。

4P分析では以下の4つの項目を整理し、自社の課題を考慮しながら効果的なマーケティング戦略を考えていきます。

4P分析は自社の強み・弱みの分析にも活用できますが、注意したい欠点も隠れています。

例えば、自社が特徴的な流通手段を持っていても、それが顧客にとって有益だとは限りません。

企業目線で4P分析をすると、顧客のニーズを無視した分析結果になってしまうこともあります。

ですので、常に顧客の価値観を意識しながら分析しなければなりません。

PDCAサイクル

さまざまなビジネスシーンで活用されるPDCAサイクルは、実は経営戦略の策定にも有効です。
PDCAサイクルとは、ある施策に関して「計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Action)」を繰り返し、磨き上げていく方法です。

経営戦略は中長期的な計画になりやすいので、実行をしている最中に状況が変化することもあり得ます。

そのため、策定した戦略を実行した後には評価し、改善する機会を設けることが重要です。

ただし、万能なフレームワークと考えられるPDCAサイクルにも、以下のような欠点があるの注意が必要です。

PDCAサイクルはすでに策定した戦略を基に行われるので、実は新しいアイディアが生まれにくいと言われています。したがって、PDCAサイクルを繰り返しても効果が表れない際は、元々の事業戦略自体を見直す必要があります。

フレームワークを活用する際の注意点

経営戦略に役立つフレームワークは多く存在しますが、使い方を誤ると間違った分析結果が出てしまいます。

そこで以下に、フレームワークを活用する場合の注意点をまとめました。

自社の目的や特性に合ったものを選ぶ

同じものを分析する際でも、活用するフレームワークによって結果は変わってきます。

例えば、SWOT分析と3C分析はいずれも内部環境・外部環境を分析するものですが、前述の通り3C分析では流動的な要素は含まれません。

したがって、事業戦略のフレームワークを選ぶ場合には「自社の目的」と「自社の特性」に合ったものを選ぶことが重要です。

また、1つのフレームワークで分析できる内容は限られているので、複数のフレームワークを組み合わせることをおすすめします。

フレームワークによる分析は目的ではない

フレームワークの活用に慣れ過ぎると、分析自体が目的になってしまうこともあります。

しかし、最終的な目的は事業戦略の策定であり、フレームワークの利用はそのための一方法に過ぎません。

また、従業員や社員との話し合いやアイディア提案会など、事業戦略を策定する方法は他にもあります。

フレームワークはあくまで一手段です。

ですので、分析した結果が必ずしも正しいとは限りません。依存しすぎないように注意が必要です。

まとめ:事業戦略まで落とし込むことを忘れずに

質の高い事業戦略を立てるには、色々な角度から内部環境・外部環境を分析することが重要です。

そのための手段として、ここで紹介したフレームワークはぜひ利用することをおすすめします。

ただし、フレームワークはあくまで手段なので、分析結果はきちんと事業戦略まで落とし込むことが必要です。

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