twitterの開示請求にかかる期間とは?請求が認められる場合についても紹介
fuhyo-higai
- 風評被害
twitterでは正当な理由がある場合は発信者の情報を開示請求できることを知っていますか?
この記事では「twitterの開示請求にかかる期間」について解説していきます。結論、twitterの開示請求には1年以上かかることが多いです。
twitterの開示請求を検討する際、わかりづらい「期間」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「開示にかかる費用」の説明や、「流れ」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んでtwitterの開示請求の期間について知っていただければ幸いです。
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twitterの開示請求にかかる期間は一年?
twitterに限らず、ネット上の誹謗中傷や風評被害に該当するネガティブな書き込みは、受け取る側が開示請求を行うことができます。開示請求とは、該当する記事や投稿を書き込んだ本人(誹謗中傷や風評被害の加害者)を特定する行為のことです。
法律的に認められている行為で、弁護士や裁判所に申し出をすると、IPアドレスを通じて開示請求を行うことができます。一般的には、開示請求を申し出てから人物が特定されるまでは、6か月から1年。
6か月から1年の間には、「IPアドレスの開示」と「プロバイダーへの開示請求」がされます。IPアドレスの開示のみの場合は、最短1ヶ月ほどで終わることもあります。
twitterの開示請求にかかる費用とは?
twitterで事実無根の嘘を拡散されたり、誹謗中傷の被害に遭った場合、その書き込みをした人物を特定することができます開示請求を行うことで人物特定ができるのですが、以下のような費用が発生します。
- IPアドレス開示の仮処分申立て印紙費用:2,000円
- 発信者情報開示の訴訟提起の印紙費用:13,000円
- 弁護士費用(IPアドレス開示請求)の着手金:150,000円〜
- 弁護士費用(IPアドレス開示請求)の報酬金:150,000円〜
- 弁護士費用(契約者情報開示請求)の着手金:200,000円〜
- 弁護士費用(契約者情報開示請求)の報酬金:150,000円〜
弁護士事務所や個人弁護士によって費用は異なりますが、IPアドレスの開示請求と契約者情報の開示請求を行う場合、2回の依頼費用の合計は、60万〜80万円が相場です。
弁護士に無料相談などをする際は、相場を目安にアフターフォローなどのサポートの手厚さを見て判断するようにしましょう。
twitterへの開示請求の方法とは?
実際に事実無根の嘘の拡散や誹謗中傷にあった場合、開示請求するために必要な方法をまとめています。
twitterの投稿を証拠として保存
twitterへの開示請求をするためには、まず誹謗中傷や嘘の拡散など該当するツイートを証拠として残す必要があるので、「スクリーンショット」や「写真」などを撮ります。
ブラウザから印刷して保存する場合は、必ず投稿のURLが表記されていることを確認しましょう。
twitterにIPアドレスの開示を請求する
twiiterの該当ツイートを証拠として保存した後は、該当ツイートを投稿した人物の特定をするためにIPアドレスの開示請求を行います。
申立て
Twitterで誹謗中傷や嘘の拡散をした投稿がされたアカウントがどこの誰によってログインされていたのかを調べるためには、IPアドレスを開示するための仮処分を求めることになります。
ただし、仮処分が認められるのは以下の2点を満たした場合のみです。
- 非保全権利:名誉やプライバシーが侵害された時
- 保全の必要性:権利を守るために緊急性がある場合
債権者面接
IPアドレス開示のための仮処分申立てが受理されると、債権者面接が行われます。債権者面接とは、仮処分の申立てを行った人物が、裁判所に行き、裁判官と直接訴訟内容について話し合うことです。
通常は30分ほどで完了し、電話で面接が完了する場合があります。
ここで、申立てが訂正されたり、取り下げを求められることもあるので、しっかりと被害にあっている旨を伝えましょう。
米国twitter社の呼出
続いて、EMS(国際スピード郵便)を介して、アメリカからTwitter社を呼び出す手続きが行われます。
twitter社の代理弁護士に、「申立てが受理されるか」「委任状の提出が可能か」判断してもらい、同意が得られた場合は、裁判所に代理人と期日調整を行ってもらいます。
双方審尋出
決められた日時でtwitterの開示請求を行った人物とTwitter社は、それぞれ裁判所へ出向き、主張と反論を交わします。
基本的には裁判所に直接出向くことが推奨されていますが、遠方の場合は、電話での参加も可能です。このやり取りに要する時間は、2週間から1ヶ月半と言われていて、開示請求が認められるかどうかがある程度わかってきます。
発令
裁判所側の判断結果によって、情報開示が受理された場合は、仮処分命令が発令され、人物特定が進みます。
IPをもとにプロバイダに開示請求を行う
仮処分命令が発令されると、約1週間ほどでtwitter社からIPアドレスを開示した内容のメールが届きます。アメリカのtwitter社から情報が開示されるため、全て英語表記で、開示されたログイン時間は、アメリカの時刻が使われているので注意が必要です。
ログイン時間は日本時間に戻すこととt、ダウンロードできるのは通常1週間のみと期限付きなので、素早く開示請求内容を確認しましょう。
twitterに開示請求をする際に注意すること
実際にtwitterで開示請求を行う場合は、いくつか注意すべき点があるので見ていきましょう。
英語でやりとりをする場面がある
基本的に、アメリカのtwitter社とのやりとりがメインになってくるため、英語ができる必要があります。ただ、こういった英語対応なども含めて弁護士に頼むこともできるので、少しでも早く人物特定をしたい場合は、専門家に任せることも選択肢として考えてみるのもいいでしょう。
さらに、仮処分が受理されてからの結果に関しても全て英語表記であること、そしてログイン時間などがアメリカの時間となっているので、時差を考慮してログイン時間を見直すなどが必要です。
IPアドレスでは個人を特定できない
IPアドレスを開示しただけでは、個人を特定することはできません。そもそも、IPアドレスとは、ネット上の住所のようなもので、インターネットで通信相手を識別するために使われる番号を指します。
そして、twiiter社に開示請求を行った場合、アカウントにログインした形跡を占める「ログイン時のIPアドレス」のみが開示されます。個人を特定したい場合は、IPアドレスに基づいてさらに、「プロバイダの情報開示」が必要です。
基本的には、twitter社から提供されたログイン時のIPアドレスだけでプロバイダの開示請求に応じてもらえるので、裁判所や弁護士に相談することで、個人を特定できる場合がほとんどです。
しかし、ごく稀に仮処分が受理されたとしても人物特定にまで至らない場合があるので、注意しましょう。
ログが残っている必要がある
twitter社にIPアドレスの開示請求を行っても、あまりにも古い投稿が古くてアクセスログの保存期間が切れていた場合は、開示できないことがあります。一般的には、3か月から半年以内と言われていますが、これ以上時間が経ってしまった場合は、保存した情報があったとしても、アクセス記録が削除されてしまい、情報が分からなくなってしまいます。
仮処分に要する時間は、2週間から3か月ですが、この期間でtwitter社からIPアドレスの情報が開示されるだけなので、人物特定にはさらにプロバイド特定が必須です。
こういった手続きに時間がかかっていると人物特定に至るまでにログ記録が消えてしまい、特定できないケースもあるので注意しましょう。
プロバイダ責任制限法4条とは?
「プロバイダ責任制限法4条」とは、インターネット上に投稿した内容が企業・団体や個人を攻撃していたり、著しく権利を侵害していると見なされた場合に、発信者の情報開示を求めることができる権利の規定です。プロバイダは、他人の権利を侵害した場合、被害者側から損害賠償責任を求められる可能性があります。
一方で、実際に権利侵害には該当しない情報を削除した場合、発信者側から賠償責任を問われる可能性があるので、権利が侵害されていると認識した場合は、削除を促します。
そして、プロバイダが情報削除を行った場合と行わなかった場合に応じて、異なる免責要件を規定しているのがポイントです。
さらに、被害者側が発信者の情報開示を請求したい場合、規定の要件における請求に応じることを容認したことになります。
twitterに開示請求をすると期間が長くなる理由とは?
実際に、twitterに開示請求をしても受理されても、情報開示までに時間がかかると言われていますが、その理由について見ていきましょう。
裁判が必要になるため
twitterに対してIPアドレスの開示請求を申し出たとしても、裁判官との面接(債権者面接)が必須です。そこでは、本当に開示請求が必要な内容であったのか、権利が侵害されていたのかといった内容を面談を通して審査されます。
基本的には、申し出をした当日もしくは翌日に、債権者面接が行われるので、実際にはそこまで時間がかかるものではありません。
ただし、ここで審査を通過しなかった場合、そもそもtwitter社に開示請求ができないため、しっかりと面接では受け答えができる用意をする必要があります。
証拠を集める必要がある
twitter社に開示請求を行うためにまず第一にやるべきことが証拠集めです。誹謗中傷や嘘の情報を拡散している該当ツイートをスクリーンショットなどで保存する必要があります。
「いつ投稿されたものなのか」「ネット上にアップロードされているもの」であることが明らかであることが大切です。名誉毀損や誹謗中傷の場合、一般的な受け取り方も証拠になるので、引用リツイートなどで該当ツイートがどのように受け取られているのかがわかるような証拠集めをするとより良いです。
このように、証拠集めは入念に行う必要があるため、少し時間がかかることが予想されます。
個人では対応が難しいため
twitterでの開示請求は、弁護士などの力を借りる必要があり、基本的に一人で全ての作業を行うことは非常に難しいです。仮に弁護士に頼む場合は、無料カウンセリングなどを通してインターネットのトラブルの実績があるか、理想的な価格でサポートしてもらえるのかなど弁護士選びから始まります。
さらに、基本的にアメリカのtwitter社とのやり取りになるため、英語が必要な場合、弁護士が対応してくれればいいのですが、弁護士の管轄外の場合は、さらに誰かに頼る必要があるかもしれません。
このように、他者の助けが必要な分だけ、どうしても時間がかかってしまうことが予想できます。
twitterで開示請求が認められる可能性がある場合とは?
twitterでの開示請求が認められる可能性が高い内容は、主に3つあります。
誹謗中傷を含む場合
根拠のない悪口や明らかに攻撃的な発言で、企業・団体や個人を誹謗中傷している投稿は、開示請求の対象になる可能性が高いです。インターネット社会が発展している現代社会では、芸能人などでも誹謗中傷によって命を落とすなど深刻に問題視されています。
そのため、誹謗中傷はライトなものからヘビーなものまで全て開示請求の対象となるでしょう。
中でも、執拗に同じようなネガティブな内容や攻撃的な言葉を繰り返していた場合は、犯罪として告訴できるケースもあるので、心の傷を深く負ってしまう前に開示請求を検討しましょう。
明らかに事実でない場合
事実無根の嘘やデマを拡散している場合、企業や団体のブランド価値や経営不信などに直結する可能性があります。事実を述べていても「名誉毀損」に該当する場合もあるのですが、それが嘘であった場合は、開示請求をしたのち、損害賠償請求まで行えるケースも少なくありません。
そして、近年では事実確認をせずに多くの人が間違った情報を拡散していることも多く、明らかに事実ではない内容でも、事実として人々に認知されるリスクがあります。ビジネスにおいては、「倒産」に追い込まれるほどのリスクがあるので、非常に深刻です。
そのため、事実ではない内容が拡散されていて、それが悪影響を及ぼしていたり、危険だと判断した場合は、早めに開示請求を行い、これ以上の悪質な被害に遭わないように対処しましょう。
差別的な表現を含む場合
不特定多数の人が不快に感じたり、人種や性別、セクシャリティなどにおいて差別的な発言をした場合も開示請求の対象になります。「言論の自由」という盾を使ってインターネットでは匿名で言いたいことをなんでも発信している人もいますが、世界中に繋がっているため、思わぬところで誰かを深く傷つけることになりかねません。
節度のない発言や一部の人を明らかに差別する発言は、一般倫理に反しているので、開示請求の対象になります。
twitterの開示請求にかかる期間とは?
この記事で結論として、
- twitterで誹謗中傷や風評被害に遭った場合は開示請求ができる
- tiwtterのIPアドレスの開示から人物特定までは6か月から1年ほどかかる
- 弁護士を雇うことで専門的な知識を持った人に安心して任せることができる
- ネットトラブルは深刻なものとして誹謗中傷、事実無根の情報、差別発言などは高確率で開示請求対象となりうる
ことがわかりました。
twitterは匿名で利用することができるので、誹謗中傷や事実無根の嘘を拡散しても人物特定されないと思ったら間違いなので利用には注意しましょう。一方、twitterで匿名垢から誹謗中傷や風評被害に遭っている場合、すぐに開示請求手続きを行えば人物特定を行えて、損害賠償の請求なども可能です。
必要に応じて開示請求などを検討してみましょう。
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