対応の難しい2ちゃんねるの誹謗中傷、注意点とおすすめの対処方法を解説
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- 誹謗中傷
2ちゃんねるは、利用者数1000万人とも言われている日本最大の電子掲示板です。知名度が高いこと、時事問題や裏社会など幅広い話題を匿名で投稿できることから誹謗中傷も生じやすくなっています。
2ちゃんねるに書き込まれた悪質な書き込みは多くのミラーサイトへもコピーされ、SNSなどを介して拡散していくのです。「自社の誹謗中傷が書き込まれたらどうすればよいのか」「書き込みは削除できるのか」と心配している人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、2ちゃんねるの悪質な書き込みに対する削除依頼の手順と注意点、おすすめの対処方法を解説します。
そもそも2ちゃんねるとは?
2ちゃんねるは、世界情勢・家電製品・芸能など40を超える「カテゴリ」ごとに「板」と言われる上位の掲示板、その下に利用者によってつくられた「スレッド」で構成されています。利用者数1000万人前後とも言われる巨大な掲示板です。
ここでは最初に開設された2ch.netと、運営権のトラブルで新たに開設された2ch.scを解説します。
2ちゃんねるの変遷
2ちゃんねるは「2ch.net」として1999年に始まりました。サイトの管理人は西村博之氏です。2002年、2ちゃんねるが、動物病院に対する悪質な書き込みを削除しなかったため敗訴する事件がありました。
2003年1月から、悪質な投稿者を特定できるようにIPアドレスの保存をはじめます。その後も2ちゃんねるは、誹謗中傷にあたる投稿がしばしばなされており、訴訟に発展するケースも起こっている掲示板です。
2014年2月に西村氏は、運営の立場をジム・ワトキンス氏に譲り渡します。そして西村氏は管理権を失った2ch.netと競うようにして、新しい匿名掲示板を立ち上げました。その結果生まれたのが現在に残る「2ch.sc」です。
2ch.scと5ちゃんねる(2ch.net)の違い
ジム・ワトキンス氏が運営する旧体制の「2ch.net」と西村氏が新たに開設した「2ch.sc」が並行して存在する状況が数年間続きました。
問題になったのが「2ch」や「2ちゃんねる」などの商標権です。そこで西村氏は、申し立てを行い、商標権を獲得します。
2017年「2ch」の商標権が西村氏に渡ったことで、ジム・ワトキンス氏は、権利に関する不要な争いを避けるために掲示板のサイト名とドメイン名の変更を行いました。こうして誕生したのが「5ちゃんねる」「5ch.net」(以下5chと表記します)です。
2ちゃんねるへの誹謗中傷が拡大しやすい理由
そもそも2ちゃんねるは利用者数の多い日本最大の掲示板で、以下に示す特殊性から誹謗中傷が拡大しやすい状況にあります。
· 5chに書き込まれた内容は2ch.scにも反映される
· 多くのミラーサイトの存在。ミラーサイトの大部分は2ちゃんねるの内容を自動的にコピーするようになっている
· 2ch.sc、5ちゃんねるの運営会社は、日本国内に商業登記のない海外法人であるため法的対応を取るために資格証明書の取得が必要。したがって手続きに手間がかかる
書き込みの内容が複数サイトにコピーされ、削除に時間をかけている間に拡大していくのです。
2ちゃんねるへの誹謗中傷を放置したときの悪影響
もし企業が、2ちゃんねるに書き込まれた悪意のある投稿に対応せず、放置してしまうとどうなるのでしょうか。2ちゃんねるは誹謗中傷が拡大しやすい掲示板であり、事実であっても虚偽の内容であっても、信用が失墜するなどの悪影響を企業に及ぼします。一度社会的な信用を失ってしまうと、本来の企業活動ができなくなるでしょう。
ネガティブ情報の拡散
情報にはネガティブなものとポジティブなものがありますが、ネガティブ情報のほうが目立ち、話題性もあります。2ちゃんねるの内容をコピーしている多くのミラーサイトは広告収入を目的としていることが多く、話題性のあるネガティブ情報を掲載すると収入増につながるのです。
ネガティブ情報は、SNSや他の掲示板でも拡散されます。また検索数が増えると、GoogleやYahoo!に企業名を入力した際、サジェストにネガティブワードが表示されてしまうこともあるでしょう。このようになると企業や店舗のイメージダウンになり、集客・売上・信用などの低下につながることもあるのです。
売上・採用への悪影響
求職者は、採用希望の会社に悪い噂がないか2ちゃんねるで確認することもよくあります。その会社に「ブラック企業」「労働法違反」などの書き込みがあると、求職者は入社をためらうことになりかねず、採用活動に悪影響を及ぼします。
同様に、店舗や商品に関する投稿で「あの店は従業員の態度が悪い」「〇〇社製の商品は故障が多い」などの書き込みがあると来店客や購入する人が減少して、売上の低下につながるでしょう。
嘘の情報でも、他人に真偽はわかりません。このようなネガティブな書き込みを見れば、商品の購入を考えていた見込み客のみならず、利用していた顧客までも離れていくことになります。
2ちゃんねるにおける誹謗中傷対応の難しさと注意点
2ちゃんねるは巨大な掲示板で、運営会社が日本国内に商業登記のない海外法人であったり多くのミラーサイトがあったりなど、誹謗中傷対応の難しいサイトです。ここでは多くある対応の難しさと注意点のうち、以下の2点を解説します。
削除依頼は原則公開される
2ch.scは、削除依頼を全て公開、5ちゃんねるにおいても裁判で削除命令の判決を受けた場合など特別な場合を除いて公開しています。
削除依頼が公開されると、投稿者は「都合の悪いことを隠そうとしている」と考えるのではないでしょうか。それが火に油を注ぐことになりかねないのです。さらなる拡散を招くこともあれば、新たな火種を生じる恐れもあります。削除依頼は投稿者を逆なでしないように書き方を工夫しなければなりません。
コピーされた投稿も削除が必要
2ちゃんねるの内容を自動的にコピーしている多くのミラーサイトがあります。2ちゃんねるの投稿を削除しただけでは終わりではないのです。ミラーサイトにコピーされた内容にも削除依頼が必要となります。つまりミラーサイトを探して、ひとつひとつ削除依頼していくしかないのですが、必ず削除に応じてもらえるとは限りません。
また、書き込みの内容がSNSや他のサイトに拡散することもあるため、複数の削除を迅速に行う必要があります。
2ちゃんねるに削除依頼する具体的な方法
2ちゃんねるで悪意のある書き込みを見つけたら、拡大する前になんらかの対処をするべきです。2ちゃんねるの投稿は、ミラーサイトなどにコピーされてしまうと削除依頼するサイトも多くなり手遅れになることもあるため、早急に対処しましょう。ここでは、2ch.scと5ちゃんねるに削除を依頼する具体的な方法について解説します。
2ch.scへの削除依頼
2ch.scの削除ガイドラインをまず確認しましょう。ガイドラインの「法人・団体・公的機関の取扱い」を見ると、以下に示す厳しい条件が記載されています。
· 法人・団体については、原則放置
· 「社会・出来事カテゴリ」では批判・誹謗中傷・インターネット内で公開されている情報は全て放置
· 「学問カテゴリ」を除くその他カテゴリにおいても、客観的な問題提起があるもの・公益性のある情報を含むものなどは放置
具体的な削除依頼手順は次の通りです。ただし、依頼は原則公開されます。
1. 2ちゃんねるによる「削除ガイドライン」を確認する
2. 「削除依頼の入り口@2ch掲示板」にアクセスする
3. 削除要請板と削除整理板の内、利用する板を選択する
4. 依頼フォームに必要事項を記入
5. 「削除依頼をする」ボタンで依頼が確定
5ちゃんねる(2ch.net)への削除依頼
5ちゃんねるに対する削除依頼は下表の3通りあります。ただし、いずれも要請したからといって必ず応じてもらえるとは限りません。
メールでの削除要請 | 一般の削除要請 | 削除整理版 | |
対象 | 下記のような重要削除要請· 差別・蔑視· 削除ガイドラインで特殊な扱いになっている依頼者(有名人、企業等)
· 警察に相談中のもの · 削除命令の判決を受けた当事者 |
· 当事者または第三者が出す要請、いわゆる通報(差別・蔑視、企業への誹謗中傷など) | 一般の削除要請の対象に該当しないもの |
手順 | 削除要請板にしたがってメールで要請する | 削除要請フォームに入力して削除依頼をする | 削除整理フォームに入力して削除依頼をする |
注意事項 | 全て公開 | 全て公開 |
誹謗中傷への対処はプロに任せるべき
企業は、2ちゃんねるに悪質な書き込みを行われたら、迅速に対応して被害の拡大を食い止めなければなりません。対応が遅れると、被害が拡大することがよくあるのです。
ここでは、2ちゃんねるに悪意のある書き込みをされた場合、プロに任せることがベターである理由、弁護士や専門の対策業者へ依頼したときのメリットや注意点を説明します。
なぜプロに任せるべきなのか
2ちゃんねるは、以下の特殊性があります。
· 削除依頼は公開される
· 2ch.sc、5ちゃんねるとも運営会社は日本国内に商業登記のない海外法人
· 多くの場合、ミラーサイトにコピーされた書き込みも削除が必要
削除依頼は新たな火種にならないように信憑性のある書き方や弁護士名で記載するなどの配慮が必要です。また、2ちゃんねるは国内に商業登記のない海外法人であるため、資格証明書を取得しなければならず、専門的知識や経験があるほうがよいでしょう。多くのミラーサイトについては迅速な対処が必要です。
このような対処をスムーズかつ迅速に遂行するためには、誹謗中傷などの専門知識を持ったプロでなければ対処できないのではないでしょうか。
弁護士に依頼
2ちゃんねるは、多くのミラーサイトがあり、削除依頼を公開されるなど他のサイトにない対応の難しさがあります。それだけに慎重かつ適切な対応が必要です。ネットのトラブルに詳しい弁護士であればスムーズな対応を期待できます。必要に応じて、削除だけでなく、投稿者特定の対応もできるでしょう。
しかし、依頼しても違法性が明確な場合を除いて必ず解決できるとは限らず、一定の期間とまとまった費用も必要です。実行費以外に着手料や報酬金などの出費が想定されます。期間経過とともに、トラブルが拡大することもあるのです。
専門の対策業者に依頼
専門の対策業者は、依頼後すぐに取りかかり、2ちゃんねるの誹謗中傷を高い確率で解決に導きます。もちろん、違法と断定できない書き込みの対応も可能です。
自らあるいは弁護士が、削除依頼しても依頼の内容は公開され、さらなる拡散から炎上につながることもあります。拡散した情報は、「入れ墨」のようにずっとインターネット上、あるいは個人のPCなどに残り続けるのです。
対策業者は、迅速に対応することで拡大する前に早期解決します。また、業者にもよりますが、書き込みの根本原因を明確にして再発を防止することも可能です。
ブランドクラウドの2ちゃんねる誹謗中傷対策
対策業者の中でも20年の実績を持つブランドクラウドは、より効果的な2ちゃんねるの誹謗中傷対策を提供します。
2ちゃんねるは削除依頼を原則放置し、ミラーサイトにも拡散されるなど特殊です。そして投稿者の「表現の自由」を重んじるため、削除依頼に応じることはほとんどありません。
また削除依頼が公開されてさらなる火種を招くこともあるため、慎重かつ迅速な対処が必要です。
ブランドクラウドは迅速かつ的確な対処で被害を抑え、さらに根本原因を明確にすることで再発を防止します。また先進的な対策で、誹謗中傷や風評被害が発生しにくい環境の構築を支援します。2ちゃんねるだけでなく、風評被害などでお困りのことがあれば、弊社にお問い合わせください。
まとめ
2ちゃんねるにおいて、企業のイメージダウンにつながる書き込みを発見したら、早めの対処が必要です。しかし、削除依頼は、公開されるなど対応の難しさがあります。しかも、2ちゃんねるだけでなく多くのミラーサイトにコピーされた内容も削除しなければなりません。
弁護士に依頼して、1件ずつ削除していくこともできますが、明確な違法性がない限りすべて消し去ることは困難です。やはり2ちゃんねるの誹謗中傷は専門の対策業者に依頼して早めに対処することがベストと考えます。
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